Android で再開する Java プログラミング(5) - SDK1.5でのインストールから実行までを10ステップで学ぶ
Android とは、Googleが発表した携帯電話向けのプラットフォームの名称です。2007年11月に発表され、2009年夏までには各社から実機がリリースされる予定です。既に Android の SDK が無償で配布されており、これを利用して、多くのアプリケーションが公開されています。Android は、Java で自作ソフトを開発できる点も話題になっています。本連載では、Android をきっかけに、かつてやったことのある Java プログラミングを再開しようというものです。
Android (2009年6月)の動向
最近のニュースを見ると、Docomo から 6月末までに実機が発表されるとのニュースが流れました。また、これに先駆けて、Googleの開発者向けカンファレンス「Google Developer Day」では、参加者全員にAndroid端末を配布するという場面があったようです。(個人的に行こうか迷っていたのでこんなプレゼントがあるなら行けば良かったと…後悔しています。)
また、Sony がウォークマンに Android を採用するとか、ネットブックのOSにも Android 搭載されるとのニュースが出ています。
加えて、Android は、Java で自作ソフトを開発できる点も話題ですが、Python、Lua、Ruby、JavaScriptと言ったスクリプト言語を使って開発できる環境「ASE」も提供されるそうです。
ますます、Android から目が離せなくなってきました。
Android 1.5 SDK のインストールとサンプルの実行まで
本連載の一回目で、Androidの開発環境を整えるということを書いたのですが、Android 1.5 SDK がリリースされ、1.1 SDKの頃とは、手順や画面などに若干の変更がありました。そこで、再度、Android 1.5 SDK での環境構築について紹介しようと思います。
手順(1) Android 1.5 SDK のダウンロード
まずは、兎にも角にも、SDKをダウンロードしておかなくてはなりません。SDKは、以下のURLからダウンロードできます。
将来的に、リンクが切れているようでしたら、Android の Developers ページから 「Download 1.x SDK」のようなリンクを探すと良いでしょう。
Android SDK (ZIPファイル) のダウンロードが完了したら、圧縮解凍ツールで、ZIPファイルを解凍します。ここでは、Windowsで「C:\android-sdk-windows-1.5_r2」に解凍したという前提で話を進めます。
手順(2) Eclipse を用意する
Android の開発では、Eclipse を利用すると環境が一通り揃って便利です。そこで、まず、Eclipse をインストールします。Eclipse のインストールについては、様々なところで語られていますので、ここでは省略します。※Eclipse のダウンロードは下記のリンクから行うことができます。
手順(3) Android 開発用プラグインを追加する
次に、Eclipse に、Android開発用のプラグインを追加します。Software Updates からインストールが行えるので便利です。メインメニューから[Help > Software Updates]をクリックします。
そして、[Available Software]のタブを開きます。そして、右側にある[Add Site]のボタンをクリックして、ダウンロード用サイトを指定します。そのとき、下記のURLを追加します。
※もし、うまくいかないようなら、下記のURLを追加します。
サイトを追加したら、「Developer Tools」にチェックを入れて[Install]ボタン(画面右上側)をクリックします。
手順(4) Eclipseプラグインに Android SDK の位置を教える
プラグインがうまくインストールできたなら、次に、Eclipseのプラグインに、Android SDK のコピー場所を押してあげる必要があります。
メインメニューから[Window > Preference]をクリックします。各種の設定画面が出たら、[Android]の項目をクリックします。
SDKの設定では、SDK Location に、先ほどダウンロードして解凍したSDKのパスを指定します。
手順(5) サンプルコードを実行しよう
ここでは、ボタンを実行すると、「Hello, Android!」と表示されるような簡単なサンプルコードを作ってみたいと思います。
手順(6) Android プロジェクトを作成しよう
メインメニューから、[File > New > Project] をクリックします。続いて、Android のフォルダの中にある「Android Project」を選択して[Next]ボタンをクリックします。
手順(7) プロジェクトの設定
プロジェクト名や、アプリケーションの名前、パッケージ名、アクティビティの名前などを指定します。指定して[Finish]をクリックするとプロジェクトのひな形が作成されます。
プロパティについて補足します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| Application name | アプリケーションの名前です |
| Package name | 作成するパッケージの名前です(com.xxx.xxx)のように指定します |
| Create Activity | 作成するアクティビティの名前を指定します |
| Min SDK Version | APIの最低バージョン番号を指定します。1.5 SDK では 3 を指定します。 |
ここでは、以下のように設定してみました。
| 項目 | 設定した値 |
|---|---|
| Project name | Hello15 |
| Application name | Hello15 |
| Package name | com.example.android.hello |
| Create Activity | [チェック] Hello15 |
| Min SDK Version | 3 |
手順(8) とりあえず実行してみる~仮想デバイスの設定から実行
プロジェクトが作成されたら、とりあえず実行してみましょう。メインメニューから[Run > Run]をクリックします。すると、どのように実行するのか選択画面が表示されます。ここは迷わず、[Android Application]をクリックしましょう。
すると、AVD Error が表示されます。これは、Android の仮想デバイスがまだ作成されていないことを表しており、[Yes]をクリックして、仮想デバイスを設定します。
Android 1.5では、エミュレータをどんなデバイスで実行するのか、まずは、仮想デバイスを設定することになっているのです。
デバイスの各項目は次のように設定します。設定したら、右下の[Create AVD]ボタンをクリックします。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| Name | 仮想デバイスの名前 |
| Target | APIのバージョン(ここでは、最新のAndroid 1.5を選択しましょう) |
| SDCard | SDカードのイメージサイズ(64Mのように指定) |
| Skin | 仮想デバイスのスキンを指定(とりあえずDefaultでOK) |
仮想デバイスが作成されたら、[Finish]ボタンをクリックします。続いて、どのデバイスを起動するのかというダイアログが表示されます。(ここで、もし、仮想デバイスが表示されない場合は、仮想デバイスが作成できていないということですので、右下の[AVD Manager…]のボタンをクリックして、再度作成します。([Create AVD]ボタンの押し忘れが原因でしょう。)
そして、[OK]ボタンをクリックするとAndroid のエミュレータが起動します。(以前のバージョンより起動がちょっと長くなった感じがします。)画面を操作せず、しばらくまっていると、Androidのアプリケーションが実行されます。
もし、うまく実行できない時は、手順(5)に戻って、設定すべきパラメータや手順を確認してみてください。また、トラブルシューティングつきのインストール説明を参照してみください。
手順(9) プログラムをちょっと書き換えてみる
正しく、Android のアプリケーションがエミュレータで動くことを確認できたら、プログラムをちょっと書き換えてみましょう。
ここでは、ボタンをクリックすると、「Hello, Android!」というメッセージが表示されるという簡単なプログラムを作ります。
デフォルトで画面左側に出ている[Package Explorer]から、[Hello15 > src > com.example.android.hello > Hello15.java]をダブルクリックして、編集画面を出します。
そして、ここでは、メッセージ表示用のテキスト(TextView)とボタン(Button)を使いますので、これをメンバ変数として以下のように追加します。
~
public class Hello15 extends Activity {
// -----------------------------------
// 表示用のテキストとボタンを宣言
// -----------------------------------
private TextView txtCaption;
private Button btnHello;
// -----------------------------------
~
次いで、メインクラス Hello15 の onCreate() メソッドに、テキストやボタンの生成、およびイベントの設定を行うコードを書き加えます。これは、はじめに、LinearLayout(線形に配置できる)生成・配置し、これに生成したボタンなどを追加していきます。ついで、ボタンの「setOnClickListener()」メソッドでイベントを設定します。
~
public void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
super.onCreate(savedInstanceState);
setContentView(R.layout.main);
// --------------------------------
// 以下を追加
// --------------------------------
// レイアウトを作成
LinearLayout layout = new LinearLayout(this);
layout.setOrientation(LinearLayout.VERTICAL);
setContentView(layout);
// テキストを追加
txtCaption = new TextView(this);
txtCaption.setText("Click Button!");
layout.addView(txtCaption);
// ボタンを追加
btnHello = new Button(this);
btnHello.setText("Button");
layout.addView(btnHello);
// イベントを設定
btnHello.setOnClickListener(new OnClickListener(){
public void onClick(View v) {
txtCaption.setText("Hello, Android!");
}
});
// --------------------------------
}
~
完全なコードは以下のようになります。
file: Hello15.java
package com.example.android.hello;
import android.app.Activity;
import android.os.Bundle;
import android.view.View;
import android.view.View.OnClickListener;
import android.widget.Button;
import android.widget.LinearLayout;
import android.widget.TextView;
public class Hello15 extends Activity {
// 表示用のテキストとボタンを宣言 ---
private TextView txtCaption;
private Button btnHello;
@Override
public void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
super.onCreate(savedInstanceState);
setContentView(R.layout.main);
// --------------------------------
// 以下を追加
// レイアウトを作成
LinearLayout layout = new LinearLayout(this);
layout.setOrientation(LinearLayout.VERTICAL);
setContentView(layout);
// テキストを追加
txtCaption = new TextView(this);
txtCaption.setText("Click Button!");
layout.addView(txtCaption);
// ボタンを追加
btnHello = new Button(this);
btnHello.setText("Button");
layout.addView(btnHello);
// イベントを設定
btnHello.setOnClickListener(new OnClickListener(){
public void onClick(View v) {
txtCaption.setText("Hello, Android!");
}
});
}
}
手順(10) 実行してみる
そして、前回と同じ手順で、メニューの [Run > Run]をクリックして、[Android Application]を選択すると実行されます。
ボタンをクリックすると、メッセージが変わります。
まとめ
以上、インストールから、簡単なアプリケーションの実行まで、10ステップで紹介しました。筆者自身は、Java や Eclipse の操作にそれほど慣れている方ではないのですが、それほど迷うことなくここまでの手順を実行することができました。ですから、Android アプリケーションの開発環境は比較的簡単に構築できるという印象を持ちました。
この後の連載でも、Android で簡単なアプリケーションを作る方法を紹介していこうと思いますので、お楽しみに。
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