無料で作るケータイFlash(Flash Lite2/3)(1) - 開発ツールを揃えよう!
ケータイFlash(Flash Lite 2/3)対応端末が、今や非常に幅広いことに驚きます。携帯電話は当然のこと、MP3プレイヤーなどの携帯デバイス、ゲーム機のWii/PS3、無線LAN内蔵の次世代目覚ましのChumbyなど多くの環境で動かすことができます。本連載では、無料のツールを組み合わせて Flash Lite 2/3 に対応したアプリを作る方法を紹介します。
概要
ケータイFlash( Flash Lite 2/3 )を作ろうと思ったら、お小遣いで買おうと思ったら高額な部類に属する Adobe Flash を買わないといけないと思っていませんか?実際のところ、そんなことはありません。巷に溢れるフリーソフトを利用することで、無料で Flash Lite 2/3 対応のFlash ファイルを作ることができます。ここでは、Flash Lite 2/3を作ることができるツールをいくつか紹介します。
用語紹介
ツールを紹介する前に、少しだけ基本的な用語を解説しておきます。用語の意味が分からないと、何に使えるツールなのか分からない可能性があるからです。基本的な用語なので、さらっと見てツール紹介に進んでください。
Flash Lite とは?
先ほどから、ケータイFlash (Flash Lite) と書いていますが、携帯電話などモバイル端末で動くFlashのことを、Flash Lite と呼びます。今のところ、Flash Lite のバージョンには、1.x と 2.x と 3.x の三種類があります。
Flash Lite 1.x に対応した Flash ファイルを作れば、Flash が動くほとんどの端末で動かすことができます。しかし、1.x では、Flash Player 4 相当のスペックで作らなくてはなりません。Flash Player 4 では、プログラムして、ちょっとしたものを作ろうと思ったときの制約が厳しいものとなっています。(そもそも、Flash Player とは、PCのWebブラウザに搭載されているFlashプラグインのことです。)
Flash Lite 2.x と Flash Lite 3.x は、兄弟みたいなものです。Flash Lite 2.x では、Flash Player 7 相当、Flash Lite 3.x では、Flash Player 8 相当なのですが、共に、ActionScript 2.0 を利用してプログラミングすることができます。巷には、ActionScript 2.0 に対応したツールがたくさん存在しますので、ここをターゲットにすると、とても楽です。本稿でも、Flash Lite 2/3 を対象とします。
ActionScript 2.0 とは?
ActionScript は、Flash に動的な仕組みを組み込むことができるスクリプト言語です。ActionScript は、JavaScript の標準仕様を定めた、ECMAScript(えくますくりぷと)をベースに作られています。これは、ブラウザごとに互換性が低かったJavaScriptとJScriptを標準化すべく、両方の言語に共通する部分を取り入れたものです。ActionScript 2.0 では、JavaScript のオブジェクト指向を発展させて、クラスベースのオブジェクト指向が採用されています。
| Flash Lite | Flash Player | ActionScript |
|---|---|---|
| Flash Lite 1.x | Flash Player 4 | ActionScript 1 |
| Flash Lite 2.x | Flash Player 7 | ActionScript 2.0 |
| Flash Lite 3.x | Flash Player 8 | ActionScript 2.0 |
※注意~残念ながら、Flex SDK は使えない
Flash Lite 3.0 であっても、ActionScript 2.0 で作らないといけないので注意が必要です。現在、Adobe がフリーで公開している Adobe Flex SDK は、ActionScript 3.0 (Flash Player 9以降)に対応しており、Flash Lite 2/3 向けのFlashファイルを作成できません。
SWFファイルとは?
Flash ファイルの拡張子は「.swf」となっています。そのため、Flash ファイルのことを、SWFファイルと呼びます。
Adobe Flash を使う場合には、Flash のプロジェクトファイルが「.fla」で、そこから生成されるFlashファイルが「.swf」になりますが、今回紹介するツールは、SWFファイルを出力するものです。
FLVファイルとは?
Flash動画の拡張子は「.flv」となっています。そのため、Flash動画のファイルを FLVファイルと呼びます。
Flash Lite 2の端末では、動画をサポートしているものと、してないものがありますが、Flash Lite 3の端末では、動画をサポートしているものが多いようです。
ちなみに、Nintendo Wii のインターネットブラウザでは、Flash Lite 2 となっていますが、FLVファイルの再生もサポートしています。
ツールの紹介
以下、無料で Flash ファイルを作成するのに有用なツールの一覧です。
MTASC ~ 最強のActionScript2コンパイラ
MTASC は、ActionScript 2.0 で書かれたプログラムから、SWF を出力することができる ActionScript 2.0 コンパイラです。当然、無料です。そして、Adobe Flash よりも軽快に動作させることができます。そのため、筆者は個人的に最強のActionScript2.0コンパイラと思っています。
Mac OS X や Linux 版も用意されていますので、vi でプログラムを書いて、make で SWF ファイル生成なんて方法で SWFファイルを生成させることが可能です。
- MTASC (Windows / Mac OS X / Linux / Source Code)
- http://www.mtasc.org/
swfmill ~ 素材とXMLからSWFを生成する
XML ファイルから、SWF ファイルを生成することができるのが、swfmill です。こちらも、当然無料です。XMLファイル内に、素材ファイルを記述することで、素材を画面に配置することができます。XML から SWF へ、その逆で、SWF を XML に相互変換することも可能です。
- swfmill (Windows / Mac OS X / Source code)
- http://swfmill.org/
Flasm ~ SWF アセンブラ+逆アセンブラ
SWFファイルに埋め込まれたスクリプトを、Flashのアセンブラに逆コンパイルしたり、その逆でアセンブラをSWFに埋め込むことができるツールです。Flash でスクリプトを書いて、これがどんな形のバイトコードに変換されているのかを確かめるのにも非常に便利です。
- Flasm (Windows / Mac OS X / Linux )
- http://www.nowrap.de/flasm.html
FlashDevelop ~ ActionScript 開発用のエディタ
ActionScript を書くときに便利なのが、FlashDevelopです。これを使うことで、ActionScriptのコード補完が使えるなど便利な機能が利用できます。エディタ機能で言えば、本家、Adobe Flash のエディタの何倍も使いやすいものとなっています。
- Flash Develop (Windows)
- http://www.flashdevelop.org/community/
as2edit ~ ActionScript2.0 専用のエディタ
今となっては、FlashDevelop の方が便利かもしれませんが、筆者が作って公開している ActionScript 2.0 専用のエディタです。mtasc 専用なので、設定も簡単で動作も軽快です。
- as2edit (Windows)
- http://kujirahand.com/tools/as2edit/index.htm
次回予告
以上、無料で Flash Lite を作るツールを紹介しました。次回は、今回紹介したツールからピックアップしてインストールから簡単な使い方を紹介したいと思います。お楽しみに。
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